会社の先輩が早期退職した。
優秀なエンジニアだった先輩。仕事をやり切ったという自負もあり、会社を辞めて一年くらいはゆっくりしながら今までできなかったことをやってみるそうだ。それなりの年収を捨て人生の次のステップへ向かう姿は格好良い。
また湘南LOGBOOKの奥様の叔母が芸術家であるのだが、画廊で個展をやるというので銀座まで足を伸ばしてみた。
初めて画廊なるものに足を運んで、木版画やパステル画を鑑賞。そして叔母の創作活動のことをお話し頂いた。叔母は40年ほど前に熊本・天草に居を構え海を見下ろすアトリエで創作に勤しんでいるそうだ。どこか浮世離れした感はあるが、他人と違う道を選び情熱を注げる事を生業とする生き方は格好良い。
人生100年時代と言われ始めている中で、好きな事のために早期退職を選ぶことはなかなかにリスクがあると感じてしまう自分は小物だなと自らの矮小さが嫌になる。
会社の先輩、叔母と、人生の先輩から話を聞いた後、自分はいつまでサーフィンできるのか、いつまで旅ができるのか、そもそもどうして旅をするのか、あらためて考えた。悶々と考える過程で昔買ったVAN LIFEの本が無性に読みたくなり久しぶりに眺めてみた。
本の中では車の中から見る海景色や雄大な自然があり、会社を辞めて好きなことをやる時間を作りミニマムな生活をする人々が紹介されている。
本を見て、自分が旅をする目的はストレスなくマイペースでサーフィンできる終の住処を探すためであることに、あらためて気付くことができた。
仕事の忙しさを理由に人生の検討を先送りしていたり、週末が近づくと天気図と睨めっこしてウェーブハントすることだけに固執し過ぎていたかもしれない。
終の住処が海外なのか日本なのか、日本の中でも北なのか南なのか、それともやっぱり湘南なのか分からないが、そう遠くない将来、確実に訪れるリタイヤに備えて、終の住処を求めて旅を続けなければならないし、移住の準備を進めておこうと考えた。
これからの旅は、トリップ先でサーフィンばかりに没頭するのではなく、将来ここに住めるのか?そういった視点で、その土地を見ていこうと思う。そう考えると、いつものサーフトリップとはまた違った期待、ワクワクを感じ始めた。
次の旅は、高知・四万十か、九州・宮崎に行こうと思う。波が当たると更に最高なのだが。