冬はどうしてもサーフィンの時間が減る。
気温・水温が低く、夏のようにサッと入水できないのもあるが一番の理由は、日の出が遅くなり、仕事前にサーフィンできなくなるため。
サーフィンにはできるだけ触れていたい、そんな冬のウィークデイ(週日)は、波の感覚を忘れないために、良い波に乗った記憶を頭の中で反芻することが多い。
サーフィンはとてもユニークなものなので食べ物の好みと一緒で、自分とって良い波・好みの波は人それぞれ。サーフボードが色々な種類があるように。
台風スウェルでサイズアップした波でのサーフィンはアドレナリン全開で楽しい。
だけど最近はクラシックロングボードに夢中なので波はデカけりゃ良いってなもんじゃなく、小さくても程よく掘れて形が良い波が楽しいと感じる。
テイクオフと同時にロングボードのレールを波にセットする。
テールがロックされた感触を足裏に感じながら、身体の軸がブレないように、そのブレが板に伝わらないように、1歩、2歩、3歩、4歩と慎重にボードの先端を目指して歩いていく。
ボードのノーズを足の指でハングすれば、後は波のエンドセクションまで数10mのノーズライディング。
ボードの先端に立つと視線の先には何もなく、まさに無重力。
とある旅先で乗った腹サイズくらいの波だったと思うが、これが自分にとっては今年一番だった波。
師走・年末ということで月曜から週末まで人力飛行機のように慌しく仕事して、波の記憶と共にイメトレしながら次の波を楽しみに眠りにつく。
そんなイメージを現実に変えてくれるのが週末の海。
もう12月で新たな台風スウェルは期待できないが、限られたコンディションでも良い波に乗りたいものだ。