湘南LOGBOOK

ロングボードのグライド感に夢中なサーファーのブログ。ロングボードのこと、波・旅の記録などサーフィンに関することを書いています。

もう一度乗りたい波は? ロンボク島グルプックでのサーフィン

サーファーならインドネシアを目指せ。

サーフィンを始めてから師匠の教えもあり、いつかはインドネシアに行こうと決めていた。

少しずつサーフィンの腕前は上達し、初めてのインドネシアの旅先として選んだのは、メジャーなバリ島ではなく隣りのロンボク島。それはもう15年以上も前の話。

もともと賑やかな所が苦手で、ロンボクなら昔のバリの雰囲気が味わえると聞き、興味を持っていた。

当時は成田からジャカルタに到着後、同日に国内線に乗り換え、ロンボク島に深夜到着することができたのだが、ロンボク島の到着口には、サーフガイドを生業とする沢山の手練が待ち構えており「俺のサーフガイドはどうだ?」と猛烈な客引合戦。移動の疲れもあり、その熱量に圧倒された記憶がある。

大型リゾートホテルもなく、まだまだ観光地化されていなかった時代。

ロンボクで選んだステイ先は、日本人オーナーのケンさんの宿「ケンズホテル」。

空港からホテルに到着した後も、ホテルにわんさかガイドが押しかけて来て、

「俺のガイドの方が安い、良い波に乗らせるよ」と、あまりの推しの強さと移動疲れによる眠さからリアクションできずにいると、ケンさんが腕利きのガイドを指名してくれた。

ケンさんは面倒見が良く、宿での食事中にロンボクのポイントや波質、乗り方など、詳しく教えて頂いた。

ケンさんは確か伊良湖出身と聞いた。ロングビーチは昔もっと砂浜が広かったよ、とかつてのホームポイントの昔の話もお聞きできたのは良い思い出。

そんなケンさんの手が空いている時は、ボートに同乗し、写真も撮って頂いた。

滞在中、メインでサーフィンしたのは、グルプック(インサイド)。レギュラーの素晴らしいポイント。形の良いリーフブレイクで、ピークからテイクオフし、規則正しく波が割れ始めインサイドに向けてスピードをつけていくと、どんどん張ってくる極上の波。三角波というか、三角定規でいうところの完全な直角三角形。

グルプック ピークからテイクオフ
次のアクションを狙う

慎重にレールをセットしてからノーズライディングしたり
(先端に少し届いてないね・・・)

クローズセクションでリップアクションしたり
当時、ロングボードはハイパフォーマンス全盛

初めての本格的な海外トリップで、世界にはこんな素晴らしい・長い波があるのか、と興奮したものだ。

とある先輩は「最初にロンボク行くと、バリなんて行けなくなるよ」と言っていたが、後にバリ島を訪れた際に、それを理解した(バリ島の話はまたの機会に)。

ロンボクで良い波に乗るには、バリ同様、ガイドは必須。ケンさんが付けてくれた、ガイドのDee(ディー)は、サーフガイドはもちろん、サーフィンの合間にフライドバナナをくれたり(もっともこれで大変な下痢になるのだが)、ガラムを分けてくれたり(タバコは吸っていなかったのだが)、今度子供が生まれるんだ、と妊娠中の奥さんを紹介してくれ家に招いてお菓子を振舞ってくれたり、ホント良くしてくれた。

旅の終わりに新品のキャップ、ワックスや僅かばかりのサーフギアをドネーションしたが、今も元気だろうか。当時はスマホもなく一緒に撮った写真がないのが悔やまれる。

現在のグルプックの様子は、YouTubeで見ることができるがサーフィンスクールが開催されて混雑が凄いようだ。もっとも波は素晴らしいままだが。

パワフルながらも、優しい波。ロンボク島・グルプックに、いつかまた訪れたい。